
あら、〇〇ちゃんお片付けして偉いわね〜

違う違う!そんなんじゃダメだ!
みなさんは子育てでこんな言葉を使ったことはありませんか?
もしくはこんなことを言われて育った記憶はありませんか?
この褒め方叱り方は正しい褒め方とは言えません。
子どもの成長に悪影響を及ぼしてしまうからです。
では、正しい褒め方叱り方とはどのようなものなのでしょうか。
結論を言うと、子どもが自立した人になれる褒め方叱り方です!
子育てのゴールは、子どもの自立だと私は考えています。
今回の記事では、子どもを自立へと導く正しい褒め方叱り方とダメな褒め方叱り方について理由と具体例を合わせて解説していきます!
この記事を書いている親育てはこんな人です。
- 現役教師+一児の親
- 教育カウンセリング講座20回以上受講
- 特別支援教育経験あり
- 教育・心理学関連の本を30冊以上読破

ではいきましょー!
ダメな褒め方

まずは、ダメな褒め方からです。
みなさんは普段子どもをどのように褒めているでしょうか。
「えらい」「よくやった」「頭いいね」
こんな褒め言葉はよく耳にすることでしょう。
これらは全てダメな褒め方なんです!
では、どういった褒め方がダメな褒め方なのでしょうか。
ダメな褒め方は大きく2種類あります。
- 相手を評価する褒め方
- 中身のない褒め方
相手を評価する褒め方
1つ目の相手を評価する褒め方というのは、簡単に言えば上から目線の言い方です。
例えば、「えらい」なんかはその典型ですね。
上の身分の人から下の人へ言う言葉です。
上司に向かって「えらいですね」とは言いませんよね。
普段から使っている人は要注意です!!
中身のない褒め方
次の中身のない褒め方というのは、「すごい」「頑張ったね」などと具体的ではないものです。
子どもから「これ作ったんだ、見て。」
と言われたときになんと言っていいか分からず、
とりあえず「すごいね。」
と言ってしまったことはないでしょうか。
ダメな褒め方を使ってはいけない理由
これら2つはなぜ使っていけないのでしょうか。
その理由は4つあります。
- 褒められたい人間になってしまう
- 挑戦する意欲がなくなる
- やる気がなくなる
- 興味関心がなくなる
褒められることで次も褒めてもらいたいという気持ちになります。
それが続いていくと最初は好きでしていたことだったのにいつの間にかやる目的が変わってしまいます。
褒められたいからやるに変わっていってしまうんです!
モチベーションが外部の刺激(褒め)からきている状態です。
これを外発的動機付けと言います。
これについては、以前の記事でも紹介していましたので詳しくはそちらをチェックしてみてください!
そして、認めて欲しいという承認欲求が高まり、他者へ依存的になってしまいます。
また、褒めてもらえなかったときに、またやってみるといったチャレンジする気持ちも無くなってしまいます。
当然ですよね。やっても褒めてくれないんですから。
それと同様にやる気もなくなってしまいます。
褒められないとやらなくなってしまうということです。
さらに、褒められることやなにかご褒美をもらうことに慣れてしまうとさらに上の褒めやご褒美じゃないと満足しなくなります。
これを閾値が上がると言います。
最初は、100点とったらケーキ一個で満足していたのに、「難しいテストだったから一個じゃいやだ」というような風になってしまいます。
正しい褒め方【承認する】

そもそもなぜ親は子どもを褒めるのでしょうか。
- 正しい行動を教えるため
- 親が子どもをコントロールするため
- 成長に必要だから
いろいろな考え方がると思います。
ですが、大前提として子どもも一人の人であることを心に刻んでおきましょう。
同じ人として尊敬し、上下の関係ではなく、横の関係で接することが重要です!
確かに、精神的に未熟な部分はありますが、子どもは親のいいなりでもなければ、操り人形でもないのです。
そう考えると褒めるというのは、上から下の人へ使うコミュニケーション方法になります。
ですから、正しい褒め方とは言ったものの全く違ったものであることを押さえてください。
では、どのようにしていくのか見ていきましょう!
- 努力に目を向けて事実を伝える
- 質問をする
- アイメッセージで伝える
努力に目を向けて事実を伝える

100点とったのね。えらいわ〜
私たちはどうしても成果ばかりに目が行きがちですよね。
でも成果に注目すると結果が全てになってしまい、ダメだったときの反動が大きいです。
さて、冒頭でも確認しましたが、子育てのゴールは子どもが自立することです。
では、自立するためには100点をとり続け、結果を出し続けることが大事なのか
それとも100点や目標の点数に到達するために、努力や試行錯誤することが大事なのか
皆さんはどちらだと思いますか?
私は後者だと信じています。
また、大切なことは結果ではなく他にあることも様々な研究で明らかになっています。
気になる方は他の記事にも目を通してみてください!
もちろん学力だって大切なことです!
ですが、結果ばかり求めると必ずどこかで敗北が待っています。
だって一番頭が良い人になるのは不可能ですよね。
さて、だいぶ話が逸れてしまいましたね。
努力に目を向けた伝え方とはどんなものか確認してみましょう!

100点とるために、毎日自主学習1ページ勉強してたもんね。

試合で勝つために毎朝素振りしてたもんね。
子どもの努力を見ていたり知っているならこのような声かけが効果的です。
質問する
子どもというのは、何かあると親に報告するものですよね。
でもそれは褒めてもらいたいからではなく、なにか楽しかったことや面白かったことを分かちあったり共有したいんです!
皆さんも良いことあったら誰かに伝えたいですよね!
そしてそういうときは、たくさん話したいはずです!
つまり、たくさん話してもらうために質問をするんです!

ねえねえ、今日初めて逆上がりできたよ!

そうなんだ!どうやったらできたのかな?

そうなんだ!そのときどんな気持ちだった?
重要なポイントはYES、NOで答えられる質問(クローズドクエスチョン)ではなく、5W1H(なに、どんな、どこ、など)の質問(オープンクエスチョン)で聞くことです。
アイメッセージで伝える
アイメッセージの詳しい内容については以前記事にしているので、そちらをご覧ください。
何か伝えるときの主語をアイ(私)にする伝え方です。
こうすることで、相手に嫌な気分にさせなかったり、命令的な言い方にならなかったりします。
お互い尊重し会える素敵なコミュニケーション方法です。
ダメな叱り方

さて、正しい褒め方が分かったら次は叱り方です。
叱り方についても、自立させることと一人の人間として子どもを見ることが前提ですので、そんなに変わりません。
似たような部分も出てくるので確認していきましょう!
まずは、ダメな叱り方です。
- 人格を否定する
- 罰を与える
人格を否定する

本当にお前はまぬけだな!
怒りに任せて相手の人格を否定するのは1番よくありません。
子育て以前に仕事や友人関係であってもこれは信頼を失ってしまいますよね。
罰を与える
罰を与えられると、なぜ叱られたのかを考えず、罰を受けないために行動しようという様な思考になってしまいます。
反省して欲しい本質から外れてしまいます。
自立を促すためには、善悪の判断や公共の規則について自分で考えられるように声かけをしていく必要があります。
また、悪いことをしたら怒っていいんだ、叩いていいんだと誤学習していまいます。
叱責や体罰で育った子どもは、それが当然の様に育てられてきているので、他者に対してもそのように振る舞ってしまいます。
子どもは親の鏡と言います。
まずは自分の関わり方を見つめ直してみましょう。
正しい叱り方

- 否定する言葉に気をつける
- 努力や過程に目を向ける
- アイメッセージで伝える
否定する言葉に気をつける
どうしても「だめ」「違う」と言う言葉が出てきがちです。
まずは、子どもの話を聞いたり何がしたかったのか考えたりして共感してみましょう。

おもちゃをたくさん出して遊びたかったんだね

パパと同じように片手でジュースを飲みたかったんだね
このように。まずは共感から始めましょう!
努力や過程に目を向ける

ひどい点数ね。ちゃんと勉強しなさい!
正しい褒め方でも書きましたが、結果だけを見て否定するのでは次に繋がりません。

次はどうやって勉強していけば良いかな?
と、今後どうやって取り組んでいくか聞いてみましょう。
その方がずっと生産的です。
アイメッセージで伝える
これは褒めるとき叱るときでも使えます。

部屋を片付けてくれないとお父さんは落ち着かないんだ

夜に家で騒がれるとご近所に迷惑になるんじゃないかと心配だよ
こんな風に素直な気持ちを伝えてみてください。
まとめ
褒め方と叱り方について解説してきました。
今回の記事のまとめです。
- 上から目線の褒め方や叱り方はNG
- 自立と尊敬の気持ちをもった褒め方叱り方を心がける
以上が正しい褒め方叱り方でした。
少しでも皆さんの子育ての参考になれば嬉しいです!
ではまたっ!
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