
うちのクラス、問題起こってばっかで毎日生徒指導だよ

うちのクラスは、毎日生徒指導してるから問題が起きていないよ

え、生徒指導してるから問題行動が起きていないってどういうこと!?
問題が起こった後で行うのが、生徒指導だと思っていませんでしたか?
こんにちは、親育て(@OyasodateBlog)です!
みなさんは生徒指導には2種類あるのをご存知でしょうか?
それは、
- 積極的な生徒指導
- 消極的な生徒指導
特に積極的な生徒指導をすることによって、担任としてより良い学級経営ができます!
今回は、積極的な生徒指導の具体的な事例を5つご紹介していきたいと思います!
一緒に学んで学級を良い集団にしていきましょう!
この記事を書いている親育てはこんな人です。
- 現役教師
- 現役パパ
- 初級教育カウンセラー
- 特別支援教育経験あり
- 教育・心理学関連の本を60冊以上読破
- 指導部長経験あり
- 学級崩壊しかけた経験あり

様々な経験を経て、生徒指導の重要性に気づいた私だからこそ伝えられることがあります!
生徒指導とは

生徒指導とは、一体どんなことを指すのでしょう。
生徒指導とは、一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる教育活動のことです。
すなわち、生徒指導は、すべての児童生徒のそれぞれの人格のよりよき発達を目指すとともに、学校生活がすべての児童生徒にとって有意義で興味深く、充実したものになることを目指しています。
文部科学省 生徒指導提要
つまり生徒指導は、児童生徒が成長して学校生活を楽しめるように行っていく指導ということです。

成長のためっていうよりは、問題が起こったときに対応するイメージが強いな〜
みなさんが思い浮かべる生徒指導もこんなイメージではないでしょうか。
それは最初に紹介した消極的な生徒指導と言います。
消極的な生徒指導とは

消極的な生徒指導とは、生徒指導上の問題が起こった後に行う指導のことを言います。
病院のように、症状が出てから対応する治療的・対症療法的な指導とよく言われますね。
例えば、
- クラスで物がなくなる
- 児童へ聞き取り
- 学年で情報共有
- 生徒指導部や管理職と情報共有
- 事後対応の検討
- 保護者への説明
- 再発防止
これは問題発生後の指導ですので、消極的な生徒指導と言えます。
この対応を速やかに行うことが、学校として重要なことであるのは言うまでもありませんよね!
積極的な生徒指導とは


じゃあ児童生徒のより良き発達のための生徒指導ってどんなことがあるの?
その目標を達成するための生徒指導が、積極的生徒指導です!
積極的な生徒指導とは、生徒指導上の問題が起こる前に教師が児童生徒に対して行うあらゆる指導のことを言います。
- クラスをより良くしていくため
- 子どもの成長を促すため
- 生徒指導上の問題未然防止のため
など、積極的生徒指導の役割はとても大きいです。
問題が起こらないクラス、もしくは問題が起きても解決できるクラスに育てていくことを目的としています!

何か起こってから指導するだけが生徒指導じゃないんだね。じゃあ具体的にどんなことをするの?
上記にも示したとおり、問題発生前に行うあらゆる指導が積極的な生徒指導になります。
しかし、そうは言われてもどんなものなのかしっくりこない方をいると思います。
ですから今回は、積極的な生徒指導の具体的な指導5つのねらいと方法について解説していきます!

現役教師の私も日々実践している生徒指導ですからお役に立つと思います!
①席替え
席替えと言えば、子どもたちの楽しみの一つですよね!
くじ引きをして、前か後ろか好きな子と隣になるかハラハラドキドキ・・・
そんな楽しい企画で終わらせちゃいけません!
席替えも積極的な生徒指導のチャンスなんです!!
くじ引きで決めるなんてもったいない!
ねらいが3つあります。
- 普段関わりのない人と関わりをもたせる
- 色んな人との関わりの中でソーシャルスキルやリーダーシップを身につける
- 児童生徒が安心して授業に参加し、円滑に授業を進めるため
このねらいを達成するために、まずはくじ引きを廃止し、担任が席を決めましょう。
ねらいをもって取り組むことで積極的な生徒指導となります。
ちなみに席替えの頻度は月1程度でした。
エクセルで席順を作っておくとデータとして残るので、場所のかぶりや同じ人と隣同士になることを防ぐことができます。
実際に、私がどのようなことを考えて席を決めているのかまとめてみました。
- 隣同士が同じ学力になるようにして、ペア交流で話し合いがしやすいようにする
- 後ろには自分でガンガン学べる子を配置する
- 前には声かけをしたい子を配置して授業中すぐ目に入るようにしておく
- リーダー的な子を各グループに散らばせて、様々な班でグループ活動ができるようにする
- リーダー的な子がいない班構成になる席にしてリーダーとしてみんなを動かす経験を積ませる
②学期末アンケート
- 学期の思い出を振り返って、いい気持ちで長期休みに入ってもらう
- 授業や先生に対する気持ちを書いてもらい、改善の手立てとする
学期末最終日には、お便りや通知表、宿題の配布、○○休みの過ごし方などで学活が設定されています。
その時間をさっさと終わらせてしまい、子どもたちへアンケートを実施します。
アンケートと言っても、私はお手紙形式にして気軽に書けるようにしています。
基本的に何を書いても自由ですが、最初に「こんなことを書いて欲しいな」ということは伝えます。
次のポイントにまとめました!
- 楽しい思い出を書いてもらう
- 先生へのお願いを書いてもらう
- 授業で困っていることを書いてもらう
子どもの話を普段から聞くようにしているとは言っても、悩みや不満を全て話せている子はほとんどいません。
こういった機会を設けることで少しでもクラスの声を聞けたらと思っています。
③気になる子への短い面談
- 近況を確認する
- フィードバックをしてよりよい方向へと導く
学級に少なからず気になる子はいますよね。
そういう子には短い時間で構わないので、話を聞く時間を作りましょう。
- 面談は、朝の時間や給食準備の時間などの隙間時間を使って短く行い、お互い無理のないようにする
- 悩みや困っていることを聞く
- 立てた目標があるなら目標の確認と達成状況のフィードバックをする
今は小さい問題かもしれませんが、こういったところから大きな問題へと発展していく可能性があります!
これをブロークンウィンドウズの原理と言います。
気になることは小さい芽のうちに摘んでおきましょう!
学級経営で大切な原理について他の記事でまとめていますので、そちらも参考にしてみてください!
④グループの役割を増やす
- 全ての子に役割をもたせる
- 役割を責任をもってこなしてもらう
- グループ内でのつながりをもたせる
席が近い人同士でグループを作っている先生方もいらっしゃる思います。
そのグループのみんなに役割が当たるようにします。
例えば、
- 学習リーダー
- 宿題リーダー
- お手紙リーダー
- リーダー
このように割り当てて、グループ内の役割を担ってもらいます。
- 責任感をもってもらうために、宿題を忘れた子や提出してない子に対して宿題リーダーから一声かけてもらう
- 掃除や給食準備で仕事が中途半端だったらリーダーに指導し、リーダーからグループのみんなに伝えてもらう
40人学級を担任した時は、とにかく子どもたち同士でなんでもできるようにシステムを構築しました。
先生の代わりとなる子どもたちが増えていくと指導する場面も少なくなりますからね!
また、人数が多いので意図的に色んな人と関わる機会を作ってあげて、他の39人と関われるようにしました!

多くの人と関われるって大きなメリットですからね!
⑤休み時間は一緒に遊ぶ
- リレーション(信頼関係)を高める
- 生徒指導問題に即時対等
- 児童生徒の交友関係把握
生徒指導問題は教師の目が離れた時に起こります。
それは、子どもたちだけで解決するスキルが身についていないからだと考えます。
一緒に遊んでいることで、すぐその場で解決のスキルを指導できます。
- 子どもたちの話の交通整理をする
- お互いが納得できる方法を考えてもらう
- 教師も現場で見ているので、事実関係をはっきりさせることができる
- 外や体育館、教室などの色々な場所で、色んな子どもたちと関わる
新学年となった4・5月に一緒に遊んで仕込んでおくと、その後の問題行動を自分たちで解決してくれるようになってきます。
まとめ
積極的な生徒指導についてまとめます。
積極的生徒指導は、問題発生以前に行うよりよいクラスにしていくための生徒指導でした!
- 席替え
- 学期末アンケート
- 気になる子への短い面談
- グループの役割を増やす
- 休み時間は一緒に遊ぶ
事後の生徒指導も大切ですが、事前の生徒指導も意識して取り組んでみるとより良いクラスになります!
また、生徒指導に関わる本などをまとめた記事もありますので、そちらも参考にしてみてください!
みなさんの参考になれば嬉しいです!
ではまたっ!!
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